ホグワーツ・レガシーを遊び終わったのでその感想です。
当初はフルプライスでゲームを買うのが怖かったから、様子見をしてから購入する予定だった。
しかしTwitterでみんなが遊んでいるのを見て結局steamで早期アクセスができるデラックスエディション購入。
本リリースよりも先に遊んでいました。
ハリーポッターシリーズに登場するホグワーツの100年前が舞台。特殊な力を扱うことができる主人公を操作して、魔法界を取り巻く問題に立ち向かっていくというのが大雑把なストーリー。
組み分け帽から寮の談話室の再現はもちろん、
↑スリザリンの談話室
細部まで作りこまれたホグワーツを探索するのはものすごく楽しい。
私自身作品の熱心なファンというわけではないけれども、たぶん作品をほとんど知らなくとも楽しめる出来になっているのは素晴らしい。
↑みんなが食事をしていたホールに動く螺旋階段
ホグズミードに出かけることも
↑オリバンダーの店に映画でも出てきたお菓子屋さん
フィールドでは喋る絵画だったり、動く鎧、親にしゃべる手紙で怒られている生徒など、キャラクターがよく動くのも嬉しい。
↑時間やゲームの進行によって様々な会話を盗み聞きすることができる
もちろんホグワーツ城のみならず、城の外を箒や魔法動物に乗りながら探索できる。
↑移動速度に優れる箒に、ゆったりと空の旅を楽しめるヒッポグリフ
城の中にも外にも多くの謎解きが隠されているので、やや単調にはなってしまうがやりこもうと思えばとことん遊ぶことができるのも魅力。
↑マーリンの試練や古代魔術の痕跡など様々なチャレンジが散りばめられている
映画でのワンシーンが有名なウィンガーディアムレビオーサはもちろん、ルーモスやアロホモラ、許されざる呪文までもが使い放題。
↑魔法はスロットに装備して自由に使うことができる
↑出会い頭にアバダケダブラをぶち込むド畜生(主人公)
性質上使う場面が限られてしまう呪文も少なくはないけれど、知っている呪文を教わると嬉しくなる。
授業シーンはちょっとしたムービーだけなのでホグワーツでの学生生活にはあまり期待しない方がいい。
物語の中盤になると魔法動物の保護と飼育ができるようになる
これ自体は行わなくともなんら問題なくゲームを進行することはできるが、魔法界に浸るために彼らと戯れる時間も悪くはない。
一応お世話をすると装備強化に必要な素材を分けてくれる。
特に二フラーが可愛くて結構眺めていた。
↑ファンタスティックビーストに出てくるニフラー。モグラ?カモノハシ?
・パッドでのキーコンフィグがない(ダッシュ時にスティック押し込むのは嫌)
・パッドで遊ぶと慣れるまで呪文ターゲットの指定がやりにくい(次第になれるけれど序盤は相手のガードを崩すのにてこずる)
・難易度ハードでも装備の回収や強化など行う利点が薄く、その関係で敵の拠点やマーリンの試練などを攻略する意義が薄くなってしまっている
・物語の中盤で魔法動物に乗って移動できるようになるが、結局箒のほうが取り回しがいい(もう少し差別化されていると嬉しかった)
・サブクエストがほとんどお使い
・クエストのバリエーションも決して多いとは言えない
ハードモードでのんびり遊んで、ゲーム内タイマー約40時間ほどだった。
サブクエストはラスボス前にすべて回収してしまっていたため、特にレベル上げの作業などは行わなかった。
以下ネタバレありで色々
主人公の顔が終始にやけててむかつく。
リベリオ連打しなくちゃならないのもむかつくし、フィールドガイドの当たり判定が小さいのもむかつく。
↑どこへ行ってもレベリオを連打している不審者にならざるを得ない
メインストーリはだいぶさっぱりとした印象があったけれども、良くも悪くも王道。
悪く言えば、なぜか主人公は古代魔術の適性があって、ホグワーツで無双していくストーリー。
そんなことはどうでもいい。
今作の主人公なんかこわい。
自分がめちゃくちゃな選択肢を選んでしまっている可能性があるからあまり強くは言えないけれども、それを抜きにしても迷台詞が多い。
ゴブリンを倒したら、「ランロクが悪いんだ!」って捨て台詞吐いたり、蜘蛛を倒したら「歩くのに足は8本もいらないぜぇ?」って煽ったり
ホグズミードに入るたびに、「ホグズミード今行くよ」って謎のセリフを言ったり
なかなかに変な言動が目立つ。
特に「今助けるからね、動くなよ!」
って言いながら魔法動物を捕獲していき、家畜として飼育を始めるの怖すぎる。
それに加えて保護した動物をそこそこの高値で売却できるのヤバい。
↑これが動物を守る主人公のセリフか…?
しかも頻りに自分を正当化しようとしているの醜すぎるだろ。
一番気になってしまったのはセバスチャンのサブストーリー。
操作しているのは私なんだけれども、平然と友人をそそのかして許されざる呪文を習得していくの狂ってる。
しかもそうしなければ呪文をコンプリート出来ない仕様だから、周回プレイをしない人は多分ほとんどこの展開になる。
しまいにはおじさんをアバダケダブラで殺してしまったセバスチャンを言いくるめて、呪文を習得するシーンはもうこわーてこわーて。
いや操作しているのは私なのだけれど…
最終的にはさすがにこのままセバスチャンをホグワーツにおいておくのはまずいよなぁと思い、素直にチクったらアズカバン送りにされてしまい、それっきり。
これマジ???
それで主人公はホグワーツを救って寮も優勝!やったね!!
さぁエンドロールをどうぞ!
おしまい。
これマジ????????
こんな嫌なストーリーある?
暗すぎる…
しかもおそらく、どの選択肢をしてもセバスチャンはおじさんを殺してしまう。
だから自分自身で選べるのは、許されざる呪文を習得するかしないか、セバスチャンのことをチクるかチクらないかくらいしかない。
救われねぇ…
話題作だからハリーポッターが原作でも無難なハッピーエンドだろうなぁと思っていたけれど、甘かった。
セバスチャンとオミニスとアンが救われなさ過ぎてもう…
他のサブストーリーであるポピーとナティのストーリーは演出も含めてよかったです。
ポピーの複雑な家庭環境で育った彼女の葛藤を描いたストーリーはなかなかに面白かったし、ナティは特に密猟者からヒッポグリフを助け出したシーンの演出が映画的で感動した。
序盤はカエルに殺されるくらいにはてこずっていたのだけれども、ガードできる攻撃とできない攻撃があることに気が付いてからはサクサクと進んだ。
そこまでヒリヒリしたいゲームでもないけど、プロテゴが強化を含めてちょっと強すぎた印象。
呪文が増えだした中盤以降は、意味もなく敵の拠点にケンカを売ったりもしていたけれど、終盤付近ではただただ固いだけの敵を殴ることに飽きて、奇襲やアバダケコンボで即死させてしまっていた。
そういう意味では、物語の終盤にアバダケダブラを習得できるのは理にかなっていたのかも。
個人的な戦闘の盛り上がりとしては、クルーシオ獲得くらいに攻略したバトルアリーナ攻略時がピークだったような気がする。
3つとも戦闘に慣れてきたときに挑んだので、ハードモードでぎりぎりの戦いを楽しむことができた。
一か月くらいのんびり遊んでいたが、こうして振り返ると気になるところも多かった印象。クリア後の追加要素だったり、もう少しサブクエストが多いと嬉しかったかなぁ。
それでもハリーポッターファンはもちろん、そこまでじゃない私も十分に楽しめるレベルでリリースされた今作は間違いなく良作だった。
DLCの予定は今のところないらしいけれど、結構売れてるみたいだからもう一度ホグワーツで遊ぶことができると嬉しいね。
暇なときにもう一度ハリーポッターシリーズを見返してみようかしら。
おわり